読書逍遥第114回 『「生きている」とはどういうことか』カール・ジンマー著
冨田鋼一郎
有秋小春
副題 21世紀の人類のための21の思考
原書 2018年発行
今の世の中、いつまでたっても霧が晴れないようにぼんやりして先行きが見通せない、と思うのはなぜなのか
漱石はロンドン留学中に、生きるよすがとなる四文字、「自己本位」を見つけた。この’探照燈’を手にしたおかげで精神的に非常に強くなったという
それでは、21世紀に生きる我々はどのような探照燈を持っているのか
私たちとって重要なテーマ21個を取り上げている
本書は、新型コロナパンデミックが世界を席巻する前の2018年に出版された。
コロナ禍を体験した今もう一度読み返し、見えずらい世の中の本質や背景を探る
テーマを眺めて、内容を想像できるものもあれば、これは一体なんだろうと思わせるものもある
幻滅 雇用 自由 平等 コミュニティー 文明 ナショナリズム 宗教 移民 テロ 戦争 謙虚さ 神 世俗主義 無知 正義 ポスト・トゥルース SF 教育 意味 瞑想
[歴史を学ぶこと、歴史に学ぶことの意味]
過去を振り返ることによって、現在のあり方が見えてくる。同時に、未来に向かって新たな可能性や展望が開けてくる。