読書逍遥

読書逍遥第141回 『地図で見るロシアハンドブック』

冨田鋼一郎

『地図で見るロシアハンドブック』

ユーラシアに位置するロシアは、ウラル山脈を境に東西二つに分かれる。

西側 面積2割 人口8割 ヨーロッパ
東側 面積8.割 人口2割 アジア

ロシアの中核となるアイデンティティは、ロシア正教会。
ロシア正教会が主要宗教である地域はウラル山脈以西のモスクワからベラルーシ、ウクライナ、モルドバ、ルーマニア、セルビア、ブルガリア、マケドニア、ギリシャにまで及ぶ。

ロシアから見える世界は、我々の見慣れている世界地図とは違い、全く逆さまに見ているのではないか。

対外的にはそれぞれ固有の課題を抱えている
対アメリカ・EU ・NATO
対バルト諸国
対ウクライナ・モルドヴァ
対カフカス
対バルカン半島
対トルコ・イラン
対中近東
対アフリカ
対カザフスタン中央アジア
対中国
対極東
対北極海

・領土の広さにもかかわらず、国力はいびつで、思ったほど大国ではない
・異常な死亡率といびつな人口動態
・多くの少数民族を抱えていること
・産業構造が重化学、地下資源に偏ること
・農業に適した地域は限られていること

(参考)ロシアと陸続きで接している国 12ヶ国
北朝鮮、モンゴル、中国、カザフスタン、アゼルバイジャン、ジョージア、ウクライナ、ベラルーシ、ラトビア、エストニア、フィンランド、ノルウェー

1991年のソビエト連邦崩壊は、「20世紀最後の大規模な権限移譲」である。

「ロシアと太平洋」表紙の地図だけでも相当な情報を得ることができる。

スポンサーリンク

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


ABOUT ME
冨田鋼一郎
冨田鋼一郎
文芸・文化・教育研究家
日本の金融機関勤務後、10年間「学ぶこと、働くこと、生きること」についての講義で大学の教壇に立つ。

各地で「社会と自分」に関するテーマやライフワークの「夏目漱石」「俳諧」「渡辺崋山」などの講演活動を行う。

著書
『偉大なる美しい誤解 漱石に学ぶ生き方のヒント』(郁朋社2018)
『蕪村と崋山 小春に遊ぶ蝶たち』(郁朋社2019)
『四明から蕪村へ』(郁朋社2021)
『論考】蕪村・月居 師弟合作「紫陽花図」について』(Kindle)
『花影東に〜蕪村絵画「渡月橋図」の謎に迫る』(Kindle)
『真の大丈夫 私にとっての漱石さん』(Kindle)
『渡辺崋山 淡彩紀行『目黒詣』』(Kindle)
『夢ハ何々(なぞなぞ)』(Kindle)
『新説 「蕪」とはなにか』(Kindle)
『漱石さんの見る21世紀』(Kindle)
『徹底鑑賞『吾輩は猫である』』(Kindle)
『漱石さんにみる良い師、良い友とは』(Kindle)
『漱石さん詞華集(アンソロジー)』(Kindle)
『曳馬野(ひくまの)の萩』(Kindle)
記事URLをコピーしました