第32回 森本哲郎さんのこと『書物巡礼記』
冨田鋼一郎
有秋小春
絶好の小春日和、柔らかな日差しが背中にぼかぼかと注いでくる。
「近頃は昔買って読まずに積んで置いた書物を取り出して、いろいろ読んでいますが、これが大変楽しい」(竹山道雄の言葉)
本書は久しぶりに手にした一冊。富士川英郎先生の晩年の「読み、書き、散歩」の過ごし方、気持ちの持ち方に強く惹かれる。
菅茶山ほか江戸後期の詩人たちの漢詩にも目を通してみよう。
日本のドイツ文学者、比較文学者。