読書逍遥

読書逍遥第186回 『細胞』(上・下)(その5)ジッダールタ・ムカジー著

冨田鋼一郎

『細胞』(上・下)(その5)ジッダールタ・ムカジー著

副題 生命と医療の本質を探る
原題 The Song of the Cell
An Exploration of Medicine and the New Human

先日の朝日「ひととき」に「81歳、解剖学に挑戦」とあった

81歳の女性が、「年齢が増すにつれて、健康への関心を強まってきた。解剖学・生理学を学ぶために近くの保健福祉系の大学に聴講生として入った」というのである

私も、健康と病、体の構造と機能、心と身体、病原体と感染、公衆衛生の観念、予防・治療など広く医学の分野の歴史について、もっと理解したい。知らないことが多すぎる

本書は、素人にもわかりやすい「細胞」を切り口にした格好の手引き書だ

帯文には「圧倒的な読後感!」とある。私も引き込まれてノートに書き留めながら読み進める。知らないことを学ぶのは、いつになっても面白い

今回は第三部「血液」について

血液とは、すべての組織に酸素と栄養を届けるため身体を縦横に張り巡らされた高速道路である

「輸血の歴史」が面白かった。動物からヒトへの輸血、四つの血液型、血液型適合性、1914年第一次世界大戦開戦と同時に行われたヒトからヒトへの安全な輸血

輸血と血液バンクと言う細胞治療は、第一次世界戦争の悲劇がもたらした最も重要な医学的遺産である

戦争の人類への唯一の贈り物は、安全な輸血方法が一気に広まったこと

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ABOUT ME
冨田鋼一郎
冨田鋼一郎
文芸・文化・教育研究家
日本の金融機関勤務後、10年間「学ぶこと、働くこと、生きること」についての講義で大学の教壇に立つ。

各地で「社会と自分」に関するテーマやライフワークの「夏目漱石」「俳諧」「渡辺崋山」などの講演活動を行う。

著書
『偉大なる美しい誤解 漱石に学ぶ生き方のヒント』(郁朋社2018)
『蕪村と崋山 小春に遊ぶ蝶たち』(郁朋社2019)
『四明から蕪村へ』(郁朋社2021)
『論考】蕪村・月居 師弟合作「紫陽花図」について』(Kindle)
『花影東に〜蕪村絵画「渡月橋図」の謎に迫る』(Kindle)
『真の大丈夫 私にとっての漱石さん』(Kindle)
『渡辺崋山 淡彩紀行『目黒詣』』(Kindle)
『夢ハ何々(なぞなぞ)』(Kindle)
『新説 「蕪」とはなにか』(Kindle)
『漱石さんの見る21世紀』(Kindle)
『徹底鑑賞『吾輩は猫である』』(Kindle)
『漱石さんにみる良い師、良い友とは』(Kindle)
『漱石さん詞華集(アンソロジー)』(Kindle)
『曳馬野(ひくまの)の萩』(Kindle)
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