読書逍遥

第37回『平生の心がけ』小泉信三

冨田鋼一郎

『平生の心がけ』小泉信三

しばらくイギリスに浸りたいと思って本棚に文庫本を手にした。
果たして最後に「戴冠式の行われるロンドン」(昭和28年)の文章を見つける。

昭和28年(1953)6月、エリザベス女王戴冠式に今の上皇さまが参列するにあたっての文章だ。

5月、6月のロンドンは一年のうちで最も美しい季節。イギリスの諺が紹介されている。

March wind, April showers
Bring forth mayflowers.
三月の風と四月の驟雨が
メイフラワーを連れて来る。

シェークスピアの故郷のエヴォン川、ケンブリッジをめぐるケム川と同様に、テムズ川上流の水は漫々と岸をひたして、ゆるやかに静かに動く、とある。

女王の葬儀は9月19日になったと聞く。秋の深まった時期の国を揚げての葬儀に、世界の目が集まる。

今の英国は多宗教、多民族国家として大きく姿を変えた。在位70年と簡単にいうが、人も社会も変貌するには充分な年月だ。

この写真は1975年来日時のクイーンズ・スマイル。

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ABOUT ME
冨田鋼一郎
冨田鋼一郎
文芸・文化・教育研究家
日本の金融機関勤務後、10年間「学ぶこと、働くこと、生きること」についての講義で大学の教壇に立つ。

各地で「社会と自分」に関するテーマやライフワークの「夏目漱石」「俳諧」「渡辺崋山」などの講演活動を行う。

著書
『偉大なる美しい誤解 漱石に学ぶ生き方のヒント』(郁朋社2018)
『蕪村と崋山 小春に遊ぶ蝶たち』(郁朋社2019)
『四明から蕪村へ』(郁朋社2021)
『論考】蕪村・月居 師弟合作「紫陽花図」について』(Kindle)
『花影東に〜蕪村絵画「渡月橋図」の謎に迫る』(Kindle)
『真の大丈夫 私にとっての漱石さん』(Kindle)
『渡辺崋山 淡彩紀行『目黒詣』』(Kindle)
『夢ハ何々(なぞなぞ)』(Kindle)
『新説 「蕪」とはなにか』(Kindle)
『漱石さんの見る21世紀』(Kindle)
『徹底鑑賞『吾輩は猫である』』(Kindle)
『漱石さんにみる良い師、良い友とは』(Kindle)
『漱石さん詞華集(アンソロジー)』(Kindle)
『曳馬野(ひくまの)の萩』(Kindle)
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