第2回「ルース・B・ギンズバーグ名言集 新しい時、新しい日がやってくる」
冨田鋼一郎
有秋小春
2014年10月13日、大隈講堂で「早大創立125周年記念講演会シンポジュームがあった。ここでキーンは「日本文学と世界」の基調講演を行った。
公演後、『渡辺崋山』にサインを頂いた時のことを思い出す。
(私)「なぜ崋山を書こうと思ったのですか」
(先生)「『明治天皇』を書いている最中、明治天皇の短歌に接し、天皇の育った江戸末期に興味がわき、その中で目に留まった人物が崋山だった。」
その後、晩年になっても興味に従って「正岡子規」「石川啄木」と評伝を次々と書き進めた。日本の文芸を通して関心は人物に向かった見事な老後の過ごし方だった。
ちなみに最近、キーンは太平洋戦争中、ボルダーコロラド大学日本語養成学校にいたボルダーボーイだったことを知った。私もボルダーボーイズだ。