読書逍遥第245回 「大人」とはなんだろう
冨田鋼一郎
有秋小春
「アンラーン」、聞きなれない題に目が留まった。アンラーンとは、学ばないことではない。
帯には「クセ、パターン、思い込みからのアンラーン」とある。
これまで人生は学び続けることなりと理解してきた。
しかし、いったいどこまで学べばよいのかという疑問がつきまとう。
本書は、学びを否定するのではなく、「思考のクセ」を見直すことの大切さを説く。
これまでの発想や価値観に縛られがちな自分の思考習慣を疑うこと。
激動の時代だからこそ、過去の成功体験は思考パターンを固定化させてしまい、さらなる成長の足枷になり易い。
現役世代向けの本だが、年配の自分こそ耳を傾ける価値がある。