読書逍遥

読書逍遥第200回 『オッベンハイマー』カイ・バード&マーティン・J・シャーウィン

冨田鋼一郎

『オッベンハイマー』カイ・バード&マーティン・J・シャーウィン

原題 ”The Triumph and Tragedy of J.Robert Oppenheimer”

月末に公開される映画「オッベンハイマー」を観るつもりで下準備をすることにする

(裏表紙 中巻)
ロスアラモス国立研究所でオッペンハイマーが指揮する原爆開発は徹底した情報統制のもと進められた。ジョン・フォン・ノイマンの発見により爆縮というアイディアを得たチームは、1915年7月16日、人類初の核実験を成功させる。そして「雲のある日は爆撃しないこと」というオッペンハイマーの言葉を守るように、日本時間8月6日午前8時14分、よく晴れた空から原子爆弾リトル・ボーイが広島に投下された。

(裏表紙 下巻)
「私の手は血で汚れている」
戦後、オッペンハイマーは、タイム紙の表紙を飾るなど時代の寵児となるも、水爆開発や核拡散に反対。核の国際管理を訴えるが、かつての研究仲間や政府と対立し、孤立を深めてゆく。そして冷戦下、ソ連のスパイ容疑をかけられた彼は公職追放され、その生活をFBIの監視下に置かれた。人類に原子力と言う新しい火もたらした科学者の全てを圧倒的筆力で描ききった名著、終幕。

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ABOUT ME
冨田鋼一郎
冨田鋼一郎
文芸・文化・教育研究家
日本の金融機関勤務後、10年間「学ぶこと、働くこと、生きること」についての講義で大学の教壇に立つ。

各地で「社会と自分」に関するテーマやライフワークの「夏目漱石」「俳諧」「渡辺崋山」などの講演活動を行う。

著書
『偉大なる美しい誤解 漱石に学ぶ生き方のヒント』(郁朋社2018)
『蕪村と崋山 小春に遊ぶ蝶たち』(郁朋社2019)
『四明から蕪村へ』(郁朋社2021)
『論考】蕪村・月居 師弟合作「紫陽花図」について』(Kindle)
『花影東に〜蕪村絵画「渡月橋図」の謎に迫る』(Kindle)
『真の大丈夫 私にとっての漱石さん』(Kindle)
『渡辺崋山 淡彩紀行『目黒詣』』(Kindle)
『夢ハ何々(なぞなぞ)』(Kindle)
『新説 「蕪」とはなにか』(Kindle)
『漱石さんの見る21世紀』(Kindle)
『徹底鑑賞『吾輩は猫である』』(Kindle)
『漱石さんにみる良い師、良い友とは』(Kindle)
『漱石さん詞華集(アンソロジー)』(Kindle)
『曳馬野(ひくまの)の萩』(Kindle)
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