第50回『もう愛の唄なんて詠えない』さだまさしエッセイ
冨田鋼一郎
有秋小春
古俳句評釈。芭蕉、蕪村はじめ江戸俳人73人、503句収録。秋の部に晩秋の句を探してみた。
⭕️露時雨しぐれんとすれば日の赤き
(加舎)白雄
季語 露時雨(つゆしぐれ) (晩秋)
時雨(初冬)ではない。びっしりと露に覆われて、雨が降ったかのような様になること。また、梢などの露が吹かれて時雨のような様を呈すること。
→秋のあはれわすれんとすれば初時雨
(三浦)樗良
露時雨という晩秋の季語を知った。昔の人は季節の移ろいにさらされて暮らしていた。
今はうっかりしていると、見過ごしてしまう。