読書逍遥第122回 『飢える大陸アフリカ』ロジャー・サロー、スコット・キルマン著
冨田鋼一郎
有秋小春
すごく不思議な本で、題名から気になる本だ。
今、いい先生に出会うことは稀だといわれる。絶滅寸前。そこへ持ってきて、先生運が悪い。ほんとうにそうなのか。
本書はこんなこととはまるで逆のことを伝える。
私自身60代に教壇に立ち、教えるとは・学ぶとは何かについて十年ほど自問自答してきた。その最中に出会い、繰り返し読んだ。目からウロコとはこのことだ。
全国の小中高だけでなく大学教師たちにも絶大なエールをおくるベストセラー。どれだけの先生が本書に励まされていることか。
【目次】
先生は既製品ではありません
恋愛と学び
教習所とF‐1ドライバー
学びの主体性
なんでも根源的に考える
オチのない話
他我
前未来形で語られる過去
うなぎ
原因と結果
沈黙交易
交換とサッカー
大航海時代とアマゾン・ドットコム
話は最初に戻って
あべこべことば
誤解の幅
誤解のコミュニケーション
聴き手のいないことば
口ごもる文章
誤読する自由
あなたは何を言いたいのですか?
謎の先生
誤解者としてのアイデンティティ
沓を落とす人
先生はえらい