作品・本・人物紹介

蕪村の落款ワンポイント解説(その4)

冨田鋼一郎

画号「渓漢」

印 「渓漢山人」

(白文方印)
23mm x 23mm

「渓漢(けいかん)」は、最も早い時期の寛保元年(1741)の画号。蕪村25歳。

この写真は、寛保元年作の「花卉図」のもの。本影印は、現存する最も若い時点である。

蕪村が俳号「蕪村」を初めて名乗ったのは、寛保4年(1744)の歳旦帳。

俳諧よりも画業を先に修業を始めていたことがわかる。

黒い影印は、講談社『蕪村全集』印譜に掲載されているもの。

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ABOUT ME
冨田鋼一郎
冨田鋼一郎
文芸・文化・教育研究家
日本の金融機関勤務後、10年間「学ぶこと、働くこと、生きること」についての講義で大学の教壇に立つ。

各地で「社会と自分」に関するテーマやライフワークの「夏目漱石」「俳諧」「渡辺崋山」などの講演活動を行う。

著書
『偉大なる美しい誤解 漱石に学ぶ生き方のヒント』(郁朋社2018)
『蕪村と崋山 小春に遊ぶ蝶たち』(郁朋社2019)
『四明から蕪村へ』(郁朋社2021)
『論考】蕪村・月居 師弟合作「紫陽花図」について』(Kindle)
『花影東に〜蕪村絵画「渡月橋図」の謎に迫る』(Kindle)
『真の大丈夫 私にとっての漱石さん』(Kindle)
『渡辺崋山 淡彩紀行『目黒詣』』(Kindle)
『夢ハ何々(なぞなぞ)』(Kindle)
『新説 「蕪」とはなにか』(Kindle)
『漱石さんの見る21世紀』(Kindle)
『徹底鑑賞『吾輩は猫である』』(Kindle)
『漱石さんにみる良い師、良い友とは』(Kindle)
『漱石さん詞華集(アンソロジー)』(Kindle)
『曳馬野(ひくまの)の萩』(Kindle)
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