作品・本・人物紹介

拙著 『懐旧の詩人与謝蕪村』

冨田鋼一郎

蕪村が編集した『安永三年春帖』には、挿絵版画が十六枚も掲載されている。
いずれも門人の句を賛として、師蕪村が画をつけた意表を突くものだ。

この中「陶淵明図」「芭蕉行脚図」「蛙図」「柳堤図」四枚の原画が見つかった。
これらはすでにご紹介した。仔細に調べていくと、蕪村について新しい見方を得ることができた。

従来、蕪村は「郷愁の詩人」と言われているが、むしろ、「懐旧の詩人」と言い換えるべきだということ。
蕪村の心の有りどころ、その魂に少しでも近づけてたのではないかな。

この54ページの小冊子はそのささやかな成果物です。

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ABOUT ME
冨田鋼一郎
冨田鋼一郎
文芸・文化・教育研究家
日本の金融機関勤務後、10年間「学ぶこと、働くこと、生きること」についての講義で大学の教壇に立つ。

各地で「社会と自分」に関するテーマやライフワークの「夏目漱石」「俳諧」「渡辺崋山」などの講演活動を行う。

著書
『偉大なる美しい誤解 漱石に学ぶ生き方のヒント』(郁朋社2018)
『蕪村と崋山 小春に遊ぶ蝶たち』(郁朋社2019)
『四明から蕪村へ』(郁朋社2021)
『論考】蕪村・月居 師弟合作「紫陽花図」について』(Kindle)
『花影東に〜蕪村絵画「渡月橋図」の謎に迫る』(Kindle)
『真の大丈夫 私にとっての漱石さん』(Kindle)
『渡辺崋山 淡彩紀行『目黒詣』』(Kindle)
『夢ハ何々(なぞなぞ)』(Kindle)
『新説 「蕪」とはなにか』(Kindle)
『漱石さんの見る21世紀』(Kindle)
『徹底鑑賞『吾輩は猫である』』(Kindle)
『漱石さんにみる良い師、良い友とは』(Kindle)
『漱石さん詞華集(アンソロジー)』(Kindle)
『曳馬野(ひくまの)の萩』(Kindle)
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