洗足池辺りの雨に煙るミズキとバラ
冨田鋼一郎
有秋小春
‘ウォータータワー’とは、
高地にあって、大量の水を蓄える地域のこと。ここは周辺の低地への給水塔(ウォータータワー)の役割を果たす。
「ウォータータワー」の例
[エチオピア高原]
青ナイルとナイル川水源
[アルプス山脈]
ドナウ川、ポー川、ライン川、ローヌ川
[アンゴラ高原]
オカバンゴ川、ザンベジ川
[パミール高原、アルタイ山脈、ヒンドゥクシ山脈、天山山脈]
アムダリア川、シルダリア川
[ザクロス山脈、タウロス山脈]
チグリス・ユーフラティス川
[ロッキー山脈]
コロラド川、リオグランデ川
[マロティ・ドゥケンスバーグ山地]
オレンジ川(レソト王国)
[チベット高原、ヒマラヤ山脈]
インダス川、ガンジス川、ブラマプトラ川、イラワジ川、ナルウィン川、メコン川、長江、黄河
関係する国々の関係は、川の存在で利害は非常に複雑で、さまざまな工夫が講じられてきた。
この中で40億人が依存している[チベット高原、ヒマラヤ山脈] は、面積が大きく、関係する国数が多く、最も重要なウォータータワー。この水源を抑えているのが中国。
このような新しい視点・切り口で世界を眺めることで、少し視野を広げることができる。
ローレンス・スミス著『川と人類の文明史』より