読書逍遥第127回 『孤独の研究』木原武一著
冨田鋼一郎
有秋小春
NHKシリーズ「映像の世紀バタフライエフェクト」を楽しく観ている。さまざまな人物に焦点を当てて、映像で20世紀をたどる優れた教養番組だ。
これまででは、アンゲラメルケル、テレサテン、カタリンカリコ、チャップリンとヒトラーが印象に残った。
6月27日の放映、「キューバ危機」を観て、マクナマラの回顧録を手にした。
ジョンとロバート、ケネディ兄弟とのさまざまな思い出話が心を打つ。
フォード社社長から国防長官への転身、ホワイトハウスヒッコリーセミナーのエピソード、ベトナム戦争の検証と誤り、世銀総裁への転身などなど、80歳を前にして自分の人生を総括した。美化している面も多少あるだろうが、人としての良心を垣間見る思いだ。
自分は70年強、こんな激動の時代をあまりよく理解できないまま生きてきたのだと思う。
来週は「米最高裁判事ノトーリアスRBG」、楽しみだ。