冨田鋼一郎
物見遊山の崋山ら4人連れは、麹町の田原藩江戸屋敷を出発して赤坂、青山、五反田、新富士と道を迷いながら目黒不動に向かう。
帯刀したままの行楽姿は隔世の感だ!
同行の鷹見定美が近くの家の小娘に尋ねると、「この細道を行きなさい」と教えられる。
こんな迷い道で小娘から「細道」という言葉を耳にするとは! 芭蕉さんの「おくのほそ道」を思い浮かべて「ゆかし」と感じる。
風流な道行のハプニングを描き留めた。
ABOUT ME
日本の金融機関勤務後、10年間「学ぶこと、働くこと、生きること」についての講義で大学の教壇に立つ。
各地で「社会と自分」に関するテーマやライフワークの「夏目漱石」「俳諧」「渡辺崋山」などの講演活動を行う。
著書
『偉大なる美しい誤解 漱石に学ぶ生き方のヒント』(郁朋社2018)
『蕪村と崋山 小春に遊ぶ蝶たち』(郁朋社2019)
『四明から蕪村へ』(郁朋社2021)
『論考】蕪村・月居 師弟合作「紫陽花図」について』(Kindle)
『花影東に〜蕪村絵画「渡月橋図」の謎に迫る』(Kindle)
『真の大丈夫 私にとっての漱石さん』(Kindle)
『渡辺崋山 淡彩紀行『目黒詣』』(Kindle)
『夢ハ何々(なぞなぞ)』(Kindle)
『新説 「蕪」とはなにか』(Kindle)
『漱石さんの見る21世紀』(Kindle)
『徹底鑑賞『吾輩は猫である』』(Kindle)
『漱石さんにみる良い師、良い友とは』(Kindle)
『漱石さん詞華集(アンソロジー)』(Kindle)
『曳馬野(ひくまの)の萩』(Kindle)