オキザリス
冨田鋼一郎
有秋小春
日本は深刻な人材不足が叫ばれる一方で、社会参加できずに支援の仕組みがないため苦しんでいる人が大勢いる。「ひきこもり」もそのひとつ。
「ひきこもり」は146万人いるという。総人口の1.5%ほどが社会から隔絶して苦しんでいる。本人だけでなく家族を含めると、全人口の3%から4%の人々が社会的プレッシャーにさらされ続けている。
さらに、全国で不登校の小中学生はおよそ30万人(2022)となり、前年度から22%増え、過去最多となっている。
「ひきこもり」は、失業者数・失業率では抜け落ちてしまう部分。
社会の課題を指摘するこのような記事は貴重だ。耳を傾ける。
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(見出し)
「甘え」ではなく「生きるための防衛」
誰にでも起きうる事 支援促す法律を!
関わりを避け、息をひそめるように生きる。そんなひきこもり状態にある人(15歳から64歳)は、今全国に146万人いるという。
「声を上げない」人の話を聞き続けるジャーナリスト、池上正樹さんは、まずその心の内を知って欲しいと語る。
今足りないのはひきこもりに特化した法律制定である。
病気でも障害でもない、福祉制度のはざまにある「ひきこもりの支援」が、法制化によって国や自治体の責務と位置づけてほしい。ひきこもりが決して自己責任や家族の責任でないと啓発されてほしい。