日々思うこと

フェルメール番組 Close to Vermer

冨田鋼一郎

昔、友人から「ニューヨークに行くと必ず立ち寄るところがある。それはフリックコレクション」と教えられた。

メトロポリタンミュージアムのそば、セントラルパーク脇のアッパーイーストサイド70丁目の館には、フェルメールが3点展示されている。ここは隠れ家的存在。

ヨハネス・フェルメール(1632-1675)

ボストンのイザベラガーディナーミュージアムのスペース1ヶ所がそのまま不自然に空いて久しい。所蔵していたフェルメール「コーラス」の展示ラベルが’nowstolen'(盗難中)とむなしい。

☆☆☆☆

オランダアムステルダム国立美術館特別番組の放映(2023年12月22日)

「フェルメールに魅せられて
     史上最大の展覧会の舞台裏」

アムステルダム国立美術館は、史上最大のフェルメール展の準備を進めていた。
フェルメールの現存作品は37点とされるが異論もある。
作品をフェルメールたらしめるもの何か?

「良い絵を見ていると、別世界に引き込まれ、ふわふわと漂ってるような気がします。フェルメールにはそんな力があるのです。少年のころ出会ったわずか数十分で私の人生が変わってしまったのです。そして、、、」(老フェルメール専門家)

「このレンガ(「小路」)を見ていると、とても幸せな気持ちになります。でも顕微鏡で見ると、色とりどりの点があるだけだとわかります。こんな発見がたくさんあるところが面白いと思います。フェルメールがどうやって作品を描き上げたのかが知りたいのです」(絵画修復師)

学芸員たち、コレクターの審美眼や評価の変遷、真贋をめぐる率直な異なる見解の意見交換から美術作品への接し方、態度について学ぶ。

「美しい」と、あなたがためらわずに言えるものは何ですか(長田弘「最初の質問」)

[婦人と召使い]
(フリックコレクション ニューヨーク)

アムステルダム国立美術館所蔵4点

ニューヨークフリックコレクション所蔵3点

ニューヨークメトロポリタンミュージアム所蔵

ワシントンナショナルギャラリー所蔵

ボストンイザベラガードナーミュージアム所蔵1点「コーラス」(盗難中)

オランダマウリッツハイス美術館所蔵

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ABOUT ME
冨田鋼一郎
冨田鋼一郎
文芸・文化・教育研究家
日本の金融機関勤務後、10年間「学ぶこと、働くこと、生きること」についての講義で大学の教壇に立つ。

各地で「社会と自分」に関するテーマやライフワークの「夏目漱石」「俳諧」「渡辺崋山」などの講演活動を行う。

著書
『偉大なる美しい誤解 漱石に学ぶ生き方のヒント』(郁朋社2018)
『蕪村と崋山 小春に遊ぶ蝶たち』(郁朋社2019)
『四明から蕪村へ』(郁朋社2021)
『論考】蕪村・月居 師弟合作「紫陽花図」について』(Kindle)
『花影東に〜蕪村絵画「渡月橋図」の謎に迫る』(Kindle)
『真の大丈夫 私にとっての漱石さん』(Kindle)
『渡辺崋山 淡彩紀行『目黒詣』』(Kindle)
『夢ハ何々(なぞなぞ)』(Kindle)
『新説 「蕪」とはなにか』(Kindle)
『漱石さんの見る21世紀』(Kindle)
『徹底鑑賞『吾輩は猫である』』(Kindle)
『漱石さんにみる良い師、良い友とは』(Kindle)
『漱石さん詞華集(アンソロジー)』(Kindle)
『曳馬野(ひくまの)の萩』(Kindle)
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