今年も師走を迎えた。この時期になると、なぜか気忙しくなる。それは年の瀬を迎えるためではない。12月9日の漱石忌が近づくためだ。
一週間前の今日、立ち寄ってみた。見事に色付いた三株の満天星が漱石さんのお墓を囲んでいる。
「文献院古道漱石居士」。この戒名は釈宗演がつけて、墓碑銘は布衣の交わりだった菅虎雄の手になる。
秋高し吾白雲に乗らんと思ふ 漱石
「白雲」は理想郷を表す漱石のキーワードのひとつ。
混迷を深める今の世界。折に触れて
漱石さんの言葉に耳を傾けてみたい。
ABOUT ME
日本の金融機関勤務後、10年間「学ぶこと、働くこと、生きること」についての講義で大学の教壇に立つ。
各地で「社会と自分」に関するテーマやライフワークの「夏目漱石」「俳諧」「渡辺崋山」などの講演活動を行う。
著書
『偉大なる美しい誤解 漱石に学ぶ生き方のヒント』(郁朋社2018)
『蕪村と崋山 小春に遊ぶ蝶たち』(郁朋社2019)
『四明から蕪村へ』(郁朋社2021)
『論考】蕪村・月居 師弟合作「紫陽花図」について』(Kindle)
『花影東に〜蕪村絵画「渡月橋図」の謎に迫る』(Kindle)
『真の大丈夫 私にとっての漱石さん』(Kindle)
『渡辺崋山 淡彩紀行『目黒詣』』(Kindle)
『夢ハ何々(なぞなぞ)』(Kindle)
『新説 「蕪」とはなにか』(Kindle)
『漱石さんの見る21世紀』(Kindle)
『徹底鑑賞『吾輩は猫である』』(Kindle)
『漱石さんにみる良い師、良い友とは』(Kindle)
『漱石さん詞華集(アンソロジー)』(Kindle)
『曳馬野(ひくまの)の萩』(Kindle)