第20回全国藩校サミット文京大会
冨田鋼一郎
有秋小春
テーブルに無造作に置かれた6つの玉ねぎだけの油絵。縦40×横20センチ位の小品。
これを見た時、近寄って思わず玉ねぎの匂いを嗅いでしまった。それほど迫真の出来。これは我が家に置いてみたい逸品!
出会ったのは、Sterling and Francine Clark Art Institute(クラーク美術館)。
マサチューセッツ州西部の緑豊かな美しい学園町ウィリアムズタウンにある名門ウィリアムズカレッジにある。
ペンシルバニア州のバーンズコレクションほど大きくないが、印象派絵画で屈指のコレクション。
クラーク美術館の創設者であるスターリングは、ミシン製造を手がけるI.M.シンガー社の創業者だった祖父の遺産を相続し、若い頃から欧米の時代も分野も幅広い美術作品を収集しました。批評家やギャラリストのアドバイスに頼ることなく、自分の鑑識眼を信じたスターリングにとって、良き相談相手となったのが妻フランシーヌです。スターリングは、彼女のことを「絵を判断する際の私の試金石」と呼んでいました。2人は画廊に足を運んでは熟考を重ねて作品を収集し、そして1955年、2人はついに念願の美術館を設立するに至ったのです。
ウィキペディアより
このルノアールの百数十年前の作品には「芸術は長く、人生は短し」の言葉が想い浮かぶ。
クラーク夫妻のコレクター人生にも思いを馳せる。手に入れた一点一点に思い出が詰まっていることだろう。