短冊

富安風生筆五句色紙張り混ぜ額

冨田鋼一郎
H29.0 x W62.0 (cm)

額裏署名「春秋帖 風生」

山道の掃いてありたる初詣 風生 

まさをなる空よりしだれざくらかな 風生 

邯鄲の音は湖上にもみちにけり 風生 

朴一樹もて緑陰をなせりけり 
風生 

冬草や黙々たりし父の愛 風生 

額裏面「春秋帖 風生 印」

風生の四季おりおりの代表句5句色紙を張り混ぜにあしらった額。小さな色紙と扇面である。
句作の年代は、初期から晩年まで網羅されており、晩年になってまとめて染筆したもの。

富安風生 (とみやす ふうせい1885-1979)

俳人。本名は謙次。愛知県生まれ。植物に詳しかったため、「植木屋の富安」の意で「植富(うえとみ)」のあだ名で呼ばれた。

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ABOUT ME
冨田鋼一郎
冨田鋼一郎
文芸・文化・教育研究家
日本の金融機関勤務後、10年間「学ぶこと、働くこと、生きること」についての講義で大学の教壇に立つ。

各地で「社会と自分」に関するテーマやライフワークの「夏目漱石」「俳諧」「渡辺崋山」などの講演活動を行う。

著書
『偉大なる美しい誤解 漱石に学ぶ生き方のヒント』(郁朋社2018)
『蕪村と崋山 小春に遊ぶ蝶たち』(郁朋社2019)
『四明から蕪村へ』(郁朋社2021)
『論考】蕪村・月居 師弟合作「紫陽花図」について』(Kindle)
『花影東に〜蕪村絵画「渡月橋図」の謎に迫る』(Kindle)
『真の大丈夫 私にとっての漱石さん』(Kindle)
『渡辺崋山 淡彩紀行『目黒詣』』(Kindle)
『夢ハ何々(なぞなぞ)』(Kindle)
『新説 「蕪」とはなにか』(Kindle)
『漱石さんの見る21世紀』(Kindle)
『徹底鑑賞『吾輩は猫である』』(Kindle)
『漱石さんにみる良い師、良い友とは』(Kindle)
『漱石さん詞華集(アンソロジー)』(Kindle)
『曳馬野(ひくまの)の萩』(Kindle)
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