白雲木(ハクウンボク)の実
冨田鋼一郎
有秋小春
一日は行きつけのカフェでの会話から始まる。
レジにて、
「おはようございます」
「やあ、久しぶり!」
「私の名前覚えてくれてます?」
「えーと、、忘れようとして覚えられない!何だっけ?」
「忘れようとしないでくださーい。△△です。火曜と木曜の朝に入ってます。来てくださいね」
「そう、週二だから忘れてしまう。久しぶりなんだ。」
「週に二回朝で、終わってから学校です」
3年生で就活だそうだ。今の若者たちは、スケジュールが埋まるほど分刻みの生活をしてる。
(閑話休題)
この写真は長江上流河畔に佇むチベット民族女性、ツームー。
10年前NHK紀行番組取材で出会ったピュアな少女がその後どうなったのか。
彼女との再会がドキュメンタリー映画「再会長江」のクライマックス。
激動の中国大陸で、多様な人たちが懸命に生きる姿を垣間見る印象深い映画だ。
監督の竹内亮46歳。10年前に南京市に居を移し、現地女性と結婚。1000万人のフォロアーがいる。映画では監督兼主役。会話力を発揮できるため、人々はすぐ心を開いてくれる。
愛おしい人々の暮らし。世界は広いが、人情など人の本質は世界共通でこんなものだろう。
中国全土で話題騒然!!とあるが、全世界の人々が見る価値がある。
大正10年ごろ長江を遡った芥川龍之介の『長江游記』を読み返してみよう。