骨董品

若き蕪村の水墨大作「猛虎図」

冨田鋼一郎
H112.0 x W74.2 (cm)

水墨紙本大作
印「淀水」(白文方印)
 「男子生有四方志」(白文大方印)

署名はないが、印章からは20代後半から30代前半に過ごした結城下館時代のものと判明する。

蕪村は猛虎図を3,4点描いているが、これは最初期のもの。

横向きに坐り、顔はこちらを向く姿は威厳があり、目つきは穏やかで優しささえ感じられる。
柔らかな肢体は頭部をしっかりと支えて、骨格構造まで把握しているかのようにリアルだ。

実物を見たことのない動物をこれだけ質量感をもって描く力量は端倪すべからざるものがある。
天賦の才と弛まぬ研鑽の成せるものだ。

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ABOUT ME
冨田鋼一郎
冨田鋼一郎
文芸・文化・教育研究家
日本の金融機関勤務後、10年間「学ぶこと、働くこと、生きること」についての講義で大学の教壇に立つ。

各地で「社会と自分」に関するテーマやライフワークの「夏目漱石」「俳諧」「渡辺崋山」などの講演活動を行う。

著書
『偉大なる美しい誤解 漱石に学ぶ生き方のヒント』(郁朋社2018)
『蕪村と崋山 小春に遊ぶ蝶たち』(郁朋社2019)
『四明から蕪村へ』(郁朋社2021)
『論考】蕪村・月居 師弟合作「紫陽花図」について』(Kindle)
『花影東に〜蕪村絵画「渡月橋図」の謎に迫る』(Kindle)
『真の大丈夫 私にとっての漱石さん』(Kindle)
『渡辺崋山 淡彩紀行『目黒詣』』(Kindle)
『夢ハ何々(なぞなぞ)』(Kindle)
『新説 「蕪」とはなにか』(Kindle)
『漱石さんの見る21世紀』(Kindle)
『徹底鑑賞『吾輩は猫である』』(Kindle)
『漱石さんにみる良い師、良い友とは』(Kindle)
『漱石さん詞華集(アンソロジー)』(Kindle)
『曳馬野(ひくまの)の萩』(Kindle)
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