加賀千代女筆「月の夜や」句短冊幅
冨田鋼一郎
有秋小春
尋六々山題六言六句
先尋日東季杜
静対中華仙顔
山禽啼長松樹
野客人老梅間
詩興猶何処好
泉石前翠微間
山素堂
六々山:石川丈山の詩仙堂のこと。比叡山の西麓にある石川丈山の居宅。丈山は三十六詩仙の像を狩野探幽に描かせ、これに詩を題して掲げた。
晩年の碩学、石川丈山(六々山)を訪ねる若き素堂。六々山に因んで、六言六句で詠じた。
江戸中期の俳人。名は信章、号は素仙堂など。儒学・書道・和歌・茶道・能楽をも学び、江戸に出て芭蕉と親交を結んで蕉風の
成立に影響するところ多く、葛飾風の祖とされる。”目には青葉 山ほととぎす 初鰹”の句で有名。没年は蕪村の生まれ年である。
江戸初期の漢詩人・書家。六六山人・四明山人・凸凹窩などと号。三河の人。徳川家康に仕え、大坂夏の陣に功をたてた。のち藤原惺窩に学び、晩年は京都に詩仙堂を築いて閑居。