Tiffany Studios Daffodils and Dog Woods Lamp
冨田鋼一郎
有秋小春

みんなみの山のまろきに立つ雲のあした夕べに楽有よ
比庵 印「比庵」
松を画面いっぱいに描く。幹と枝のしなりは上り龍のようで、生命力にあふれている。晩年になるほど円熟味を増してくる。この瑞々しさはどこから来るのだろう。歌をつくり、絵筆を執り、書を認める日々。自分を自由に表現できる詩・書・画に打ち込むことのできた生涯は、堂々たるものだ。比庵芸術はその人柄から今良寛と言われ、多くの人に慕われている。
「あした夕べに」という言葉で、比庵の有名な次の句を思い浮かべる。
富士の山見ゆるところに住む人はあした夕べに楽しかるべし 比庵
歌人。本名清水秀。号は他に匕舟、比舟、比安。詩・書・画の三芸に秀で、今良寛といわれる。