骨董品

白隠禅師筆「龍杖印可状」幅

冨田鋼一郎

予の両量の関を透過す
所謂隻手之音声也
故に書を以て証拠とす
重賞を掛けて勇夫を持つと謂う乎
沙羅樹下白隠老𫀃(※)

関坊印および落款2コ
宝暦8年(1758年)染筆

※「しめすへん」に「内」

龍杖に払子をからませた図は、白隠から多く弟子へ授けた印可状である。
印可状(いんかじょう):師僧が弟子に法を授けて、悟りを得たことを証明認可する書面のこと。

白隠慧鶴(はくいんえかく1686-1769)

江戸中期の禅僧で、臨済宗中興の祖と称される。

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冨田鋼一郎
冨田鋼一郎
文芸・文化・教育研究家
日本の金融機関勤務後、10年間「学ぶこと、働くこと、生きること」についての講義で大学の教壇に立つ。

各地で「社会と自分」に関するテーマやライフワークの「夏目漱石」「俳諧」「渡辺崋山」などの講演活動を行う。

著書
『偉大なる美しい誤解 漱石に学ぶ生き方のヒント』(郁朋社2018)
『蕪村と崋山 小春に遊ぶ蝶たち』(郁朋社2019)
『四明から蕪村へ』(郁朋社2021)
『論考】蕪村・月居 師弟合作「紫陽花図」について』(Kindle)
『花影東に〜蕪村絵画「渡月橋図」の謎に迫る』(Kindle)
『真の大丈夫 私にとっての漱石さん』(Kindle)
『渡辺崋山 淡彩紀行『目黒詣』』(Kindle)
『夢ハ何々(なぞなぞ)』(Kindle)
『新説 「蕪」とはなにか』(Kindle)
『漱石さんの見る21世紀』(Kindle)
『徹底鑑賞『吾輩は猫である』』(Kindle)
『漱石さんにみる良い師、良い友とは』(Kindle)
『漱石さん詞華集(アンソロジー)』(Kindle)
『曳馬野(ひくまの)の萩』(Kindle)
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