ドイツ銀貨5マルク古銭プルーフカール・フリードリヒ・ガウス生誕200年記念
冨田鋼一郎
有秋小春
朱文方印「登」
扇面には、「倣董北苑 筆法」とある。漢画の模写に励んだ証である。
木の枝に荷物を担ぐ中年の男。衣文線は、謹直な線を用いている。鳥が二羽飛んでいる。
董源:宋初の画家。南唐の中主に仕え、北苑副使となったため、董北苑と称された。
崋山はどんな時でも懐に手控え帖を手放さなかった。眼前の光景、人物、動植物、書物など目に留まったもの、興をもようした時には、直ちに取り出して手早く書き留めた。筆をとることは、心に刻む行為であった。
スケッチする時、崋山は縁取りをすることが多かった。縁取りは、これから描くぞと気分を整える意味があったのだろう。
今回、手控え帖が崩されたまくり状態の6点を順次掲載する。
いくつかは糸によって綴じられていた跡が残っている。