作品・本・人物紹介

紀楳亭筆「月見図」

冨田鋼一郎

紀楳亭は、松村呉春(月渓)と並ぶ蕪村の直弟子

この絵には、高井几董の句文の賛が付いている

中秋の名月でなくとも、6月の望月(満月)を賞翫する

板敷にぺたりの座る中年男二人
だんごっ鼻とおちょぼ口の男たちの屈託のない顔つき!
師匠蕪村の俳画の世界を受け継いでいる

「さあ、こちらに来たまえ、月がもっと良く見えるよ」
ほのぼのとしたお付き合い 譲り合いの気持ちが当たり前だった社会を、こんな絵に感じる

紀 楳亭(きのばいてい)(1734-1810)
江戸中期の町絵師。蕪村の高弟で師の画風を忠実に継承し、晩年大津に住んだため、近江蕪村と呼ばれた。

高井几董(たかいきとう)(1741-1789)
蕪村の俳諧の直弟子。江戸中期の俳諧師。別号に晋明・春夜楼・夜半亭3世。

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ABOUT ME
冨田鋼一郎
冨田鋼一郎
文芸・文化・教育研究家
日本の金融機関勤務後、10年間「学ぶこと、働くこと、生きること」についての講義で大学の教壇に立つ。

各地で「社会と自分」に関するテーマやライフワークの「夏目漱石」「俳諧」「渡辺崋山」などの講演活動を行う。

著書
『偉大なる美しい誤解 漱石に学ぶ生き方のヒント』(郁朋社2018)
『蕪村と崋山 小春に遊ぶ蝶たち』(郁朋社2019)
『四明から蕪村へ』(郁朋社2021)
『論考】蕪村・月居 師弟合作「紫陽花図」について』(Kindle)
『花影東に〜蕪村絵画「渡月橋図」の謎に迫る』(Kindle)
『真の大丈夫 私にとっての漱石さん』(Kindle)
『渡辺崋山 淡彩紀行『目黒詣』』(Kindle)
『夢ハ何々(なぞなぞ)』(Kindle)
『新説 「蕪」とはなにか』(Kindle)
『漱石さんの見る21世紀』(Kindle)
『徹底鑑賞『吾輩は猫である』』(Kindle)
『漱石さんにみる良い師、良い友とは』(Kindle)
『漱石さん詞華集(アンソロジー)』(Kindle)
『曳馬野(ひくまの)の萩』(Kindle)
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