骨董品

夏目漱石筆「大湖石」画讃色紙幅

冨田鋼一郎
H21.0 x W18.0 (cm)

丙辰七月漱石 印 印

漱石は奇石の大湖石を自宅の庭に配置して、愛玩していた。大湖石の形状が庭にあるものと同一である。

この色紙は、「明暗」執筆中の大正5年(最晩年)7月に染筆したもの。

「窓前畳石抽(山偏に由)雲生」

太湖石(たいこせき)
中国の蘇州付近にある太湖周辺の丘陵から切り出される穴の多い複雑な形の奇石。太湖付近の丘や湖に浮かぶ島は青白い石灰岩でできているが、かつて内海だった太湖の水による長年の浸蝕によって石灰岩には多くの穴が開き、複雑な形と化した。日本では岐阜県大垣市金生山に産する。
太湖石は蘇州はじめ中国各地の庭園で鑑賞や瞑想などのために置かれている。

夏目漱石(なつめそうせき1867-1916)
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ABOUT ME
冨田鋼一郎
冨田鋼一郎
文芸・文化・教育研究家
日本の金融機関勤務後、10年間「学ぶこと、働くこと、生きること」についての講義で大学の教壇に立つ。

各地で「社会と自分」に関するテーマやライフワークの「夏目漱石」「俳諧」「渡辺崋山」などの講演活動を行う。

著書
『偉大なる美しい誤解 漱石に学ぶ生き方のヒント』(郁朋社2018)
『蕪村と崋山 小春に遊ぶ蝶たち』(郁朋社2019)
『四明から蕪村へ』(郁朋社2021)
『論考】蕪村・月居 師弟合作「紫陽花図」について』(Kindle)
『花影東に〜蕪村絵画「渡月橋図」の謎に迫る』(Kindle)
『真の大丈夫 私にとっての漱石さん』(Kindle)
『渡辺崋山 淡彩紀行『目黒詣』』(Kindle)
『夢ハ何々(なぞなぞ)』(Kindle)
『新説 「蕪」とはなにか』(Kindle)
『漱石さんの見る21世紀』(Kindle)
『徹底鑑賞『吾輩は猫である』』(Kindle)
『漱石さんにみる良い師、良い友とは』(Kindle)
『漱石さん詞華集(アンソロジー)』(Kindle)
『曳馬野(ひくまの)の萩』(Kindle)
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