「蘇州(中国) 緑つづく道」 「森本哲郎の美しい文章と写真を味わうシリーズ」(その3)
冨田鋼一郎
有秋小春


立教大学での上映会で見た。これは北アフリカから命がけで地中海を渡ろうとする人々を追ったドキュメンタリー。
チュニジア沖のオリーブ畑の平和な美しい小島、ランぺドゥーサ島に難民が押し寄せる。詩情溢れる映像。
冒頭で難破寸前の小舟から夜中にSOS無線がイタリア海難警備所に届く。
「What is your position?」警備所からの問い掛けに漆黒の闇の中に無言の沈黙が続く。
映画を観ている私たちは、「あなたは難民問題にどのような意見を持っているのか?」と問われている気になり、胸を突かれる。遠い世界の話なの?自分はどう考えているの?
この5年前の映画が強烈に脳裏に残っている。事態は改善するどころか、さらに悪化している。