日々思うこと

新しい概念「ウォータータワー」について

冨田鋼一郎

‘ウォータータワー’とは、
高地にあって、大量の水を蓄える地域のこと。ここは周辺の低地への給水塔(ウォータータワー)の役割を果たす。

「ウォータータワー」の例
[エチオピア高原]
青ナイルとナイル川水源
[アルプス山脈]
ドナウ川、ポー川、ライン川、ローヌ川
[アンゴラ高原]
オカバンゴ川、ザンベジ川
[パミール高原、アルタイ山脈、ヒンドゥクシ山脈、天山山脈]
アムダリア川、シルダリア川
[ザクロス山脈、タウロス山脈]
チグリス・ユーフラティス川
[ロッキー山脈]
コロラド川、リオグランデ川
[マロティ・ドゥケンスバーグ山地]
オレンジ川(レソト王国)
[チベット高原、ヒマラヤ山脈]
インダス川、ガンジス川、ブラマプトラ川、イラワジ川、ナルウィン川、メコン川、長江、黄河

関係する国々の関係は、川の存在で利害は非常に複雑で、さまざまな工夫が講じられてきた。

この中で40億人が依存している[チベット高原、ヒマラヤ山脈] は、面積が大きく、関係する国数が多く、最も重要なウォータータワー。この水源を抑えているのが中国。

このような新しい視点・切り口で世界を眺めることで、少し視野を広げることができる。

ローレンス・スミス著『川と人類の文明史』より

スポンサーリンク

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


ABOUT ME
冨田鋼一郎
冨田鋼一郎
文芸・文化・教育研究家
日本の金融機関勤務後、10年間「学ぶこと、働くこと、生きること」についての講義で大学の教壇に立つ。

各地で「社会と自分」に関するテーマやライフワークの「夏目漱石」「俳諧」「渡辺崋山」などの講演活動を行う。

著書
『偉大なる美しい誤解 漱石に学ぶ生き方のヒント』(郁朋社2018)
『蕪村と崋山 小春に遊ぶ蝶たち』(郁朋社2019)
『四明から蕪村へ』(郁朋社2021)
『論考】蕪村・月居 師弟合作「紫陽花図」について』(Kindle)
『花影東に〜蕪村絵画「渡月橋図」の謎に迫る』(Kindle)
『真の大丈夫 私にとっての漱石さん』(Kindle)
『渡辺崋山 淡彩紀行『目黒詣』』(Kindle)
『夢ハ何々(なぞなぞ)』(Kindle)
『新説 「蕪」とはなにか』(Kindle)
『漱石さんの見る21世紀』(Kindle)
『徹底鑑賞『吾輩は猫である』』(Kindle)
『漱石さんにみる良い師、良い友とは』(Kindle)
『漱石さん詞華集(アンソロジー)』(Kindle)
『曳馬野(ひくまの)の萩』(Kindle)
記事URLをコピーしました