日々思うこと

俳文学会東京研究例会:第480回(2025年7月26日)

冨田鋼一郎
エゴノキ

今回の統一テーマ「安永天明俳諧」として、西の浪華俳諧の代表の上田秋成(1734-1809)が採りあげられた

秋成は、浮世草子、読本作家で、俳諧にも手を染め、蕪村と同世代である

演題)
近衞典子氏「浪華俳諧を考える―秋成の俳諧を中心に―」
上田秋成は小説作家、国学者、歌人として著名であるが、数多くの俳諧作品も残している。若い頃に俳諧に親しんだ秋成は、後年俳諧から離れていったと考えられているが、今回与えられたテーマは「安永・天明期の俳諧」であり、この時期を出発点として、改めて秋成と俳諧との関わりについて考えてみたい。
安永・天明期の秋成の俳諧活動と言えば、初めての宗因句集として評価される『むかし口』(安永六年刊)と、安永三年蕪村序、天明七年刊行の初の俳諧文法書『也哉鈔』に指を折るであろう。そして、この二書が誕生する土台には、中村幸彦により「宝暦・明和の大阪騒壇」と名付けられた時代と場所があった。具体的に秋成の俳諧作品や小説『癇癖談』、紀行『去年の枝折』等に触れつつ、秋成の芭蕉観、大坂城落城への関心、大坂における『連歌提要』享受、小説と俳諧との距離など、秋成俳諧および大坂俳壇の様相について考察したい。

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ABOUT ME
冨田鋼一郎
冨田鋼一郎
文芸・文化・教育研究家
日本の金融機関勤務後、10年間「学ぶこと、働くこと、生きること」についての講義で大学の教壇に立つ。

各地で「社会と自分」に関するテーマやライフワークの「夏目漱石」「俳諧」「渡辺崋山」などの講演活動を行う。

著書
『偉大なる美しい誤解 漱石に学ぶ生き方のヒント』(郁朋社2018)
『蕪村と崋山 小春に遊ぶ蝶たち』(郁朋社2019)
『四明から蕪村へ』(郁朋社2021)
『論考】蕪村・月居 師弟合作「紫陽花図」について』(Kindle)
『花影東に〜蕪村絵画「渡月橋図」の謎に迫る』(Kindle)
『真の大丈夫 私にとっての漱石さん』(Kindle)
『渡辺崋山 淡彩紀行『目黒詣』』(Kindle)
『夢ハ何々(なぞなぞ)』(Kindle)
『新説 「蕪」とはなにか』(Kindle)
『漱石さんの見る21世紀』(Kindle)
『徹底鑑賞『吾輩は猫である』』(Kindle)
『漱石さんにみる良い師、良い友とは』(Kindle)
『漱石さん詞華集(アンソロジー)』(Kindle)
『曳馬野(ひくまの)の萩』(Kindle)
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