骨董品

川端龍子筆「冨士薊」短冊額

冨田鋼一郎
H36.0 x W6.0 (cm)

冨士薊金剛杖よりも太し 龍子

季語:富士薊(秋)

富士登山に欠かせない金剛杖。この杖にすがりながら頂上をめざす。

登山道の脇には、とげのある葉をつけたみごとな冨士薊の紫色の花が下向きに咲いている。太い金剛杖よりもさらに太い茎は、まことにたのもしいかぎりだ。
青々とした夏場の富士山を背景にした絵であしらった短冊に、力強いタッチでで染筆されている。

キク科の多年草。特に富士山に多い。とげのある葉を広げ、秋開く紫色の頭花は径5~10センチメートル。

川端龍子(かわばた りゅうし1885-1966)

和歌山県和歌山市生まれ。日本画家、俳人。弟は俳人川端茅舎。

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ABOUT ME
冨田鋼一郎
冨田鋼一郎
文芸・文化・教育研究家
日本の金融機関勤務後、10年間「学ぶこと、働くこと、生きること」についての講義で大学の教壇に立つ。

各地で「社会と自分」に関するテーマやライフワークの「夏目漱石」「俳諧」「渡辺崋山」などの講演活動を行う。

著書
『偉大なる美しい誤解 漱石に学ぶ生き方のヒント』(郁朋社2018)
『蕪村と崋山 小春に遊ぶ蝶たち』(郁朋社2019)
『四明から蕪村へ』(郁朋社2021)
『論考】蕪村・月居 師弟合作「紫陽花図」について』(Kindle)
『花影東に〜蕪村絵画「渡月橋図」の謎に迫る』(Kindle)
『真の大丈夫 私にとっての漱石さん』(Kindle)
『渡辺崋山 淡彩紀行『目黒詣』』(Kindle)
『夢ハ何々(なぞなぞ)』(Kindle)
『新説 「蕪」とはなにか』(Kindle)
『漱石さんの見る21世紀』(Kindle)
『徹底鑑賞『吾輩は猫である』』(Kindle)
『漱石さんにみる良い師、良い友とは』(Kindle)
『漱石さん詞華集(アンソロジー)』(Kindle)
『曳馬野(ひくまの)の萩』(Kindle)
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