読書逍遥

読書逍遥第456回『こころの天気図』(その2) 私とは?あなたとは? 河合隼雄著 聞き手 工藤直子

冨田鋼一郎

『こころの天気図』(その2) 私とは?あなたとは? 河合隼雄著 聞き手 工藤直子

河合隼雄さんは、キラリと鋭い眼をしていながら、人は笑い顔に包みこまれてしまう

茫洋としていて、どこか捉えどころのない巨大な人物

自ら立ち上げた?「日本ウソつきクラブ」会長でもある

(河合)「新幹線で東京と往復していますと、いやあ、この頃は静岡のあたりも張り切っておりますなぁ」
「へー、どんなですか?」
(河合)「この間、夜とおりましたら、富士山になんと夜間照明をあてて、富士山がカーッとライトに浮かびあがっておりましたワ」
「ひゃー、きれいやろうなぁ」
って(笑)

(河合)「うちの研究生のあいだでは、僕の話の真偽が判定できるようになったら卒業できるという噂になっております(笑)。

講義を受ける学生に、一期とニ期と症状がありまして、第一期症状は、全部信じるんです。僕の話を。
これが進行して、第二期症状になると、全部ウソやと思う(笑)。
こうやって、だんだんわかるようになるあたりで卒業、と。」

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ABOUT ME
冨田鋼一郎
冨田鋼一郎
文芸・文化・教育研究家
日本の金融機関勤務後、10年間「学ぶこと、働くこと、生きること」についての講義で大学の教壇に立つ。

各地で「社会と自分」に関するテーマやライフワークの「夏目漱石」「俳諧」「渡辺崋山」などの講演活動を行う。

著書
『偉大なる美しい誤解 漱石に学ぶ生き方のヒント』(郁朋社2018)
『蕪村と崋山 小春に遊ぶ蝶たち』(郁朋社2019)
『四明から蕪村へ』(郁朋社2021)
『論考】蕪村・月居 師弟合作「紫陽花図」について』(Kindle)
『花影東に〜蕪村絵画「渡月橋図」の謎に迫る』(Kindle)
『真の大丈夫 私にとっての漱石さん』(Kindle)
『渡辺崋山 淡彩紀行『目黒詣』』(Kindle)
『夢ハ何々(なぞなぞ)』(Kindle)
『新説 「蕪」とはなにか』(Kindle)
『漱石さんの見る21世紀』(Kindle)
『徹底鑑賞『吾輩は猫である』』(Kindle)
『漱石さんにみる良い師、良い友とは』(Kindle)
『漱石さん詞華集(アンソロジー)』(Kindle)
『曳馬野(ひくまの)の萩』(Kindle)
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