第84回『新しい国境 新しい地政学』Border Warsクラウス・ドッズ
冨田鋼一郎
有秋小春
原題 A MOST IMPROBABLE JOURNEY
A Big History of Our Planet and Ourselfs
[地球における「火の歴史」]
地球に存在する四大要素
マグネシウム、ケイ素、鉄と酸素
大半の酸素は、他の元素と結びつき、地殻やマントルの固体鉱物の中に固定され、水分子として水素と結びついていた
気体としての酸素(遊離酸素)が存在するは、25億年前原生代のはじめ光合成によって放出されてから
しかし、しばらくの間は低酸素状態
光合成が始まってもすぐに遊離酸素は増えなかった 地表の表面を「さび」つかせるのに使われた およそ15億年ほど、この還元鉄を酸化鉄にする時代が続く
10億年ほど前に地球のさびつきがほぼ終わり、ようやく大気中の酸素濃度が上昇する
しかし、遊離酸素はあっても、まだ地球上には燃えるものがなかった
4億2500万年前、陸生植物が現れる
陸上で植物は、体を支える硬い部分を発達させる必要があり、「木」の構造が地球上の最初の火を生み出す元になる
⇨⇨つまり「地球で何かが燃えるようになったのは最近のこと、地球の歴史のおよそ90%が過ぎてから」である
[人間が他の動物と違うこと一つは、火の管理をすること]
いつから始まったか?は、はっきりしない
おそらく、330万年前「石器」使用が始まってから、4万年前「ライオンマン」(人類最初の芸術品)出現の間であろう
(火の用途拡大)
火を絶やさない 火を起こす 暖を取る
調理する 危険物(火傷、火災)
道具の製作(土器、ガラス、金属抽出、青銅器、蒸気etc.)
「火の管理」は、人類の発展に欠かすことのできない根本的な起爆剤だった