読書逍遥

読書逍遥第444回『日本史の謎は「地形」で解ける』【文明・文化編】(その12) 竹村公太郎著

冨田鋼一郎

『日本史の謎は「地形」で解ける』【文明・文化編】(その12) 竹村公太郎著

「地方」が支えた江戸の発展

「お手伝い普請」
江戸の都市インフラは、全国の地方の人々の年貢で整備されていった
各地の大名が徳川幕府へ忠誠を示すため、資金と労力を負担する仕組み

(日比谷の入江の埋め立て)
神田から駿河台の高台を掘り江戸湾を埋め立てて、日比谷、新橋、京橋、日本橋、八丁堀が生まれた

(放射状の街道)
東海道、甲州街道、中山道、日光街道

(堀割り、運河、上水道)
深川 小名木川、新川

(隅田川堤防)
浅草から三ノ輪までの日本堤
高さ3メートル、幅8メートル

「参勤交代」
江戸に妻子を住まわせ、二年に一度領地と江戸の間を行き来する 全ての大名に参勤交代を義務付ける

・単身赴任の習慣
・街道筋の繁盛

上屋敷 家族が住む
中屋敷 控え
外屋敷 郊外別荘や倉庫

旗本、江戸生まれ大名と家来たちは、江戸では純粋な消費者
現代の純粋な消費者は、地方から上京した学生たち

地方からの労力、エネルギーと物資の流入によって江戸と東京の繁栄は支えられている

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ABOUT ME
冨田鋼一郎
冨田鋼一郎
文芸・文化・教育研究家
日本の金融機関勤務後、10年間「学ぶこと、働くこと、生きること」についての講義で大学の教壇に立つ。

各地で「社会と自分」に関するテーマやライフワークの「夏目漱石」「俳諧」「渡辺崋山」などの講演活動を行う。

著書
『偉大なる美しい誤解 漱石に学ぶ生き方のヒント』(郁朋社2018)
『蕪村と崋山 小春に遊ぶ蝶たち』(郁朋社2019)
『四明から蕪村へ』(郁朋社2021)
『論考】蕪村・月居 師弟合作「紫陽花図」について』(Kindle)
『花影東に〜蕪村絵画「渡月橋図」の謎に迫る』(Kindle)
『真の大丈夫 私にとっての漱石さん』(Kindle)
『渡辺崋山 淡彩紀行『目黒詣』』(Kindle)
『夢ハ何々(なぞなぞ)』(Kindle)
『新説 「蕪」とはなにか』(Kindle)
『漱石さんの見る21世紀』(Kindle)
『徹底鑑賞『吾輩は猫である』』(Kindle)
『漱石さんにみる良い師、良い友とは』(Kindle)
『漱石さん詞華集(アンソロジー)』(Kindle)
『曳馬野(ひくまの)の萩』(Kindle)
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