読書逍遥第115回 読書逍遥『ぼくの頭の中』新宮晋著
冨田鋼一郎
有秋小春
ロードス島の西北側にはトルコ領沿いに島々が点在する
古代ギリシャの世界
・コス島 ヒポクラテスの生地
・ボルドム(旧ハリカルナッソス)ヘロドトスの生地
・ミレトス、エフィソス、トロイ
・レスボス島 古代抒情詩人の島
ロードス島の開城により、聖ヨハネ騎士団は転々とした後、最後にマルタ島を本拠にして落ち着き、「マルタ騎士団」と呼ばれるようになる
「マルタ騎士団」 は、1798年ナポレオンから追放されて島を去る
マルタ島はフランス領になり、1814年次いでイギリス領になり、第二次世界大戦後に独立した共和国と変わる
聖マルタ騎士団は、1453年エルサレムからの追放、1522年ロードス島からの追放、そして1798年マルタ島からの追放と三度の追放を被ったことになる
現在は「エルサレム、ロードス及びマルタにおける聖ヨハネ主権軍事病院騎士修道会」の長い名前となり、国土を持たない主権実体を持つ特異な国家として存在する
現在は領土を有さないが、かつて領土を有していた経緯から今日でも国際法上の「主権実体(sovereign entity)」として認められ、中央政府を置くイタリア・ローマのマルタ宮殿には治外法権が与えられ112の国家と国交を結んでいる(2022年時点)。そのため「領土なき独立国」とも呼ばれる
国連にはオブザーバーとして参加している(日本は国家として承認していない)
「国家は大きさではない。我々にはアイデンティティーがあり、領土のある国家よりも強いという自負がある」