読書逍遥第194回 『細胞』(上・下) (その12)ジッダールタ・ムカジー著
冨田鋼一郎
有秋小春
これまで時代を画する大きな戦いを扱う1453年 『コンスタンチノープルの陥落』
1571年 『レパントの海戦』
の二冊を読んできた
その118年の間に挟まれる「ロードス島の攻防」(1522年)も、それらに匹敵する戦闘だった
著者は、熾烈なイスラム世界とキリスト教世界の衝突を通して、大きな時代の転換を考えさせる三部作を作った
①1453年 『コンスタンチノープルの陥落』
②1522年 『ロードス島攻防記』
③1571 年 『レパントの海戦』
中間に位置するロードス島の攻防とはどのような意味合いを持つものか
主人公たち
オスマントルコ大帝スレイマン(当時28歳)一世と聖ヨハネ騎士団の3人の士官候補生(ガデット)
史実を知ることで、マルタ、クレタ、ロードス、キプロスなど地中海の主な島々の位置関係がはっきり頭に入ってきた
表紙は、ロードス島のロードス市の城壁内に立て篭もる聖ヨハネ騎士団居住民と攻め込むイスラム軍