読書逍遥第334回『南蛮の道』(その6) 司馬遼太郎著
冨田鋼一郎
有秋小春
西暦1571年、スペイン王フェリペ二世の率いる西欧連合艦隊は、無敵トルコをついに破った
1453年、コンスタンチノープルの攻略から118年にして、トルコの地中海世界制覇の野望は消えた
と同時に、海洋国家ヴェネツィアにも、また歴史の主要舞台だった地中海にも、落日の陽が差し始めようとしていた
1341-50 黒死病パンデミック
1453 コンスタンチノープルの陥落
1571 レパントの海戦
中世封建制からルネサンスへの胎動が始まる頃の大きな出来事
14世紀から16世紀にかけて、世界史の舞台は、地中海から西欧・新世界へとゆっくり移動していく
1571年のレパントの海戦は、
○地中海が歴史の舞台でありつづけた長い時代の最後を飾った戦闘であり、
同時に、
○ガレー船が主人公をつとめた最後の大海戦にもなった
レパントの海戦は
①血を流さない戦争
②血を流す政治
③血を流さない戦後
の段階を経て終わった
その内容とは?
ちなみにセルバンテス(1547-1616)はレパントの海戦に参加し、左腕を負傷した