第74回『孤独の研究』木原武一
冨田鋼一郎
有秋小春
[ローマ水道]
ハードなインフラには、街道と橋だけでなく、水道もある
この二大インフラの着工はどちらも紀元前312年、イタリア半島の統一の前、ようやくイタリア中部の制覇に成功しつつあった時だ
まるで、自動車も所有していないのに立派な自動車道を通し、浴室もない家なのに、本格的な水道引いたようなものである
街道も水道もどちらもアッピウス・クラウディウスが立案、敷設させた
アッピウスはインフラを、単なる土木事業ではなく、国政であると考えていたに違いない
紀元前312年は、国家ローマにとって「インフラ元年」となる