読書逍遥第372回『李陵・山月記・弟子・名人伝』中島敦著
冨田鋼一郎
有秋小春
もう少し『コンスタンチノープルの陥落」にこだわる
(陥落後の主な出来事)
・教会をモスクに改造
・大砲という新兵器は、築城技術と城壁の形態を変え、中世の騎士階級を役立たずの地位に
・トルコ帝国、アドリアーノポリからコンスタンチノープル(イスタンブルに改名)に遷都
・黒海南岸をトルコ支配下に
・黒海北岸カッファを占領し、クリミアへの道を開く
・セルビア、ボスニアをトルコ支配下に
・ジェノヴァ支配下だったレスボス島をトルコ支配下に
・アルバニアはじめバルカンを支配下に
・地中海はイスラムの湖に
・1481年、モハメッド二世の死(49歳)
コンスタンチノープルを制圧したオスマントルコ帝国は、16世紀スレイマン大帝時代に最盛期を迎え、第一次世界大戦が始まる20世紀初頭まで続く
西洋の人々にとって、1453年のコンスタンチノープル陥落は、1346-1356の黒死病による大量犠牲と相まって、精神上計り知れない打撃となった
ここから西洋がどのように封建制終焉、ルネサンス、大航海時代、啓蒙主義へと近代化の道を歩んでいくのかを理解するのは後の課題
まずは時代を遡り、イタリア半島統一、ローマ帝国の誕生から王政、共和制へと続く興隆の跡を辿ることにする