読書逍遥第155回 『HORISONS 科学文明の起源』(その6 最後)ジェイムズ・ポスケット著
冨田鋼一郎
有秋小春
「世界 知の旅」シリーズ3
責任編集 森本哲郎
世界を旅する時、必携のガイドブック
見るだけの旅から、共感する旅へ
旅を深める新しいガイド
(まえがき)
中国と日本とは千数百年来の深いつきあいであるにもかかわらず、早い間日本人は中国大陸の土を踏むことができなかった。
中国をこの目で見ることをできたのは、遣隋使、遣唐使、あるいは朱印船といった形で送られた外交使節、学僧、絵師、公認の貿易商人など、ごく限られた人たちに過ぎず、それだけに、この文化大陸に寄せる日本人の思いは募るばかりだった。
その思いは芭蕉をはじめとして、日本の文人の作品に色濃くにじんでいる。
文字はもとより、その歴史、思想、習俗に至るまで馴染んできたこの隣国を旅することは、古人の見果てぬ夢を果たすことでもある。
それだけに中国の旅は期待が大きく、同時に責任も重い。そう考えつつ私は本書を編んだ。
それにしても、あまりに広い国土、あまり古い歴史、あまり厚い文化、そして日本との奇しき因縁、、、この国を旅する人は、途方にくれることだろう。
本編がその旅への誘いとなり、良き案内役となってくれれば、と心から願っている。
☆☆
(古典的名著アンソロジー)
論語 荘子 史記 三国志 紅楼夢 王羲之蘭亭序 魯迅 林語堂 パールバック