読書逍遥第379回 中国『悠久の山河 古都の春秋』1986刊行
冨田鋼一郎
有秋小春
原題 GREAT ADAPTATIONS
In the Shadow of Climate Crisis
気候変動の危機に直面して、私たちはCO2削減に取り組んでいるから大丈夫と考えがちだ。しかしそれだけで充分とは言えない。
「緩和」=CO2排出量削減だけでは、気候危機を回避できるわけではない
「緩和」とは、温室効果ガス排出量削減のこと
気候変動対策には「緩和」だけでなく、もう一つ大事な柱がある。それは「適応」だ。
「適応」とは、気候変動に対処すべく、種々のインフラや営みを改変すること
「適用」は不可避であるが、問題はそのやり方である。良い方法と悪い方法があり、社会的に議論することが急務である。
社会格差を拡大したり、気候変動緩和を妨げたりする誤適応を避け、公正な適応を進めるためには、私たち市民のリテラシーと意識、そして積極的参加が不可欠である。
人類はじまって以来初めて試されている人類史規模の「適応」の仕方が、すべての人に突きつけられている
我々は生き残れるのか、それとも絶滅の道を歩むのか
紹介されたシリア自治行政区の「ロジャヴァに再び緑を」運動の例に希望を抱く