蕪村の言葉
冨田鋼一郎
有秋小春
どのページの歌をみても、親父の面影、息遣いを感じる
2週間で便箋一枚に歌が埋まる(最初は鉛筆で、途中1988年からワープロになる)
短歌でよく出てくる小動物は、小さな池にあつまるトンボとカエル
鳥では、一度だけ珍しく飛びおりてきた白鷺
そんな中、今もときどき中型の鳥が飛んでくる鳥がいる
キーキーとカン高い鳴き声なので「ヒヨドリ」だ
ヒヨドリのエサとしてリンゴをあげていた両親の日常の一端を短歌で知った
私はそのことを知らなかったので、このことを話題にしたことがない
枝に挿してあげたのだろうか
「いつもの二羽」、番だ
母の真似をして、餌をあげてみたい
「ヒヨドリ」ニ首
○ 林檎やる妻を待つらしひよどりの
いつもの二羽の窓越しに見ゆ
(1999.4)
○ 盛り上がり咲く連翹の花に来て
鳴きつつとまる二羽の鵯
(1999.4)