パブリックアートのはしり「江戸の四季」片岡球子作
冨田鋼一郎
有秋小春
どのページの歌をみても、親父の面影、息遣いを感じる
2週間で便箋一枚に歌が埋まる(最初は鉛筆で、途中1988年からワープロになる)
びっしりと短歌が書かれた便箋を手渡されたときに、どうして感想を伝えることが出来なかったのか
毎日一首のペースを50年も続けたことに驚き
83歳当時の1998年からいくつか
○ 「窓日」の表装美し表裏とも
比庵の歌と書と画を載せて
(1998.5)
○ 「比島回想」
俘虜われに美しすぎて切なかり
ブーゲンビリアもハイビスカスも
(1998.6)
○ 「比島回想」
俘虜われらに短歌指導賜わりし
山田紅人氏今はいずこぞ
(1998.6)
○ 「朝餉」
パン一切れサラダに紅茶炒り卵と
老いが朝餉のニュース聞きつつ
(1998.8)
○ 「木犀」
隣り合いて赤き槿と木犀の
競い咲くなり秋の闌(た)けつつ
(1998.10)