「グローバルヘルス」について
冨田鋼一郎
有秋小春
浙江の銭塘江の潮の遡上は、洞庭湖や西湖同様、名勝の地として名高い
松島も、入江が入り組んでいて、唐土の銭塘江に並ぶ景勝地だ
芭蕉は松島の縁に佇んで、唐土の景勝地の洞庭湖や西湖と、浙江の潮を思い浮かべる
抑(そもそも)ことふりにたれど、
松島は扶桑第一の好風にして、
凡(およそ)洞庭・西湖を恥ず。
東南より海を入て、江の中三里、
浙江の潮をたゝふ (「おくのほそ道」)
「浙江の潮」は、九江市の「廬山の霧雨」と並ぶ絶景で、陶淵明、李白、白居易ら詩人たちに詠まれてきた
廬山は煙雨、浙江は潮
未だ到らざれば千般恨み消せず
到り得て帰り来たれば別事無し
廬山は煙雨、浙江は潮
廬山煙雨浙江潮:
廬山の霧雨は霧雨で、浙江の銭塘江(せんとうこう)の潮の遡上は、潮の遡上に過ぎない
「おくのほそ道」の象潟と松島のくだりは、唐土の詩人たちの詩と同様に名文である