日々思うこと

[電気を貯める]

冨田鋼一郎

21世紀の文明を支えるエネルギー、その主役となるのは電力である

電力なくしては、もはや現代文明を維持することはできない

では、どうやって急増する電力需要を確保するのか

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朝日Globe309号「電気を貯める」は、エネルギーに関する本を読んでいる最中で、ありがたい特集だった

野心的な脱炭素化の試み
「貯める技術」の進歩

・南オーストラリア州の風力
・重慶のLEP電池
・江蘇省の重力蓄電
・家庭用蓄電機器

[南オーストラリア州の風力]

10日以上連続で、再生可能エネルギー(太陽光、風力)だけで180万人が暮らす南オーストラリア州全体の電力を賄った

再生可能エネルギーは、時間や天候によって発電量に波がある。安定して電力を供給するために重要になるのは「貯める」技術だ。最エネ100%の初代に向かって世界では技術開発が進んでいる

南オーストラリア州都アデレードから北に車で3時間、ボーンズデール風力発電所 99基の風車にテスラのメガバッテリーで電力安定供給

短期間で「再エネ先進地」に

次は再エネを利用した「水素の製造」

グリーン水素
水を電解槽に入れ電気を通すと、水素と酸素に分解できる
逆に、水素と酸素を化学反応させたり、燃やして蒸気でタービンをまわすと電気をつくれる

再エネの電気が余っているときにグリーン水素をつくり、足りないときに発電に使い、これまで天然ガスが担ってきた調整機能を水素に置き換える

同州ピルバラ地域 鉄鉱石産地
ポートヘッドランド港 世界最大の鉄鉱石輸出港

ビジネスチャンスとしての
 グリーンスチール
 グリーンアンモニア

水素そのものを輸出できない
水素液化は零下253度以下に

将来は液化天然ガスと同じく輸出

[重力蓄電]

はじめて聞く用語

ブロックを上げ、エネルギーを貯めるタワー型の重力蓄電施設

再エネでブロックを吊り上げ、位置エネルギーとして貯蔵。需要に応じて落下させ発電機を回して発電する

再エネで作った電気の余剰分を使ってコンピュータを動かし、仮想通貨に変えて「価値を貯める」
→?? 理解を超えるアイデア

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ABOUT ME
冨田鋼一郎
冨田鋼一郎
文芸・文化・教育研究家
日本の金融機関勤務後、10年間「学ぶこと、働くこと、生きること」についての講義で大学の教壇に立つ。

各地で「社会と自分」に関するテーマやライフワークの「夏目漱石」「俳諧」「渡辺崋山」などの講演活動を行う。

著書
『偉大なる美しい誤解 漱石に学ぶ生き方のヒント』(郁朋社2018)
『蕪村と崋山 小春に遊ぶ蝶たち』(郁朋社2019)
『四明から蕪村へ』(郁朋社2021)
『論考】蕪村・月居 師弟合作「紫陽花図」について』(Kindle)
『花影東に〜蕪村絵画「渡月橋図」の謎に迫る』(Kindle)
『真の大丈夫 私にとっての漱石さん』(Kindle)
『渡辺崋山 淡彩紀行『目黒詣』』(Kindle)
『夢ハ何々(なぞなぞ)』(Kindle)
『新説 「蕪」とはなにか』(Kindle)
『漱石さんの見る21世紀』(Kindle)
『徹底鑑賞『吾輩は猫である』』(Kindle)
『漱石さんにみる良い師、良い友とは』(Kindle)
『漱石さん詞華集(アンソロジー)』(Kindle)
『曳馬野(ひくまの)の萩』(Kindle)
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