読書逍遥第216回 『オランダ紀行』(その5)街道をゆく35 司馬遼太郎著
冨田鋼一郎
有秋小春
[イースター島の風]
人間が、火のつぎに手に入れたエネルギー源は「風」であった。「風」の発見こそ、人類文明の形成にはかり知れぬ力を与えた。
そのおかげで、人々は地球の各地に移り住み、それぞれの地で独自の生活を営めるようになった。
紀元前千年ごろ、風の力を発見し、太平洋の航行を始めた。
風力を利用する帆の考案、その帆がどれほどの威力を発揮したか。
太平洋の地図を眺めて、ごまのように散らばる島々に住みついた人たちは、一体どこから、どうやってたどり着いたのか?