日々思うこと

父の残した膨大な短歌ファイル

冨田鋼一郎

父の残した膨大な短歌ファイルを開いてみる

どのページの歌をみても、親父の面影、息遣いを感じる

○新聞にたまさか載れるわが歌を
  子等に読ますと妻の切り抜く
       1986年4月

○ 政局断片
 金の世と我も思えど宰相も
  金次第とは思いたくなし
       1987年6月

○窓下の萩のめぐりの暗がりに
  啼くこおろぎを灯を消して聞く
1990年9月

○ 中東の危機
 万人の厭う開戦の已むなしとう
  已に已まれぬ根源は何
       1991年3月

○ 初秋
 飛び立ちし蜻蛉は槿を一巡り
  戻りてはとまる元の棒先
       1995年7月

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ABOUT ME
冨田鋼一郎
冨田鋼一郎
文芸・文化・教育研究家
日本の金融機関勤務後、10年間「学ぶこと、働くこと、生きること」についての講義で大学の教壇に立つ。

各地で「社会と自分」に関するテーマやライフワークの「夏目漱石」「俳諧」「渡辺崋山」などの講演活動を行う。

著書
『偉大なる美しい誤解 漱石に学ぶ生き方のヒント』(郁朋社2018)
『蕪村と崋山 小春に遊ぶ蝶たち』(郁朋社2019)
『四明から蕪村へ』(郁朋社2021)
『論考】蕪村・月居 師弟合作「紫陽花図」について』(Kindle)
『花影東に〜蕪村絵画「渡月橋図」の謎に迫る』(Kindle)
『真の大丈夫 私にとっての漱石さん』(Kindle)
『渡辺崋山 淡彩紀行『目黒詣』』(Kindle)
『夢ハ何々(なぞなぞ)』(Kindle)
『新説 「蕪」とはなにか』(Kindle)
『漱石さんの見る21世紀』(Kindle)
『徹底鑑賞『吾輩は猫である』』(Kindle)
『漱石さんにみる良い師、良い友とは』(Kindle)
『漱石さん詞華集(アンソロジー)』(Kindle)
『曳馬野(ひくまの)の萩』(Kindle)
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