読書逍遥

読書逍遥第289回『長江・夢紀行』(その9最後) さだまさし中国写真集 1983年発行

冨田鋼一郎

『長江・夢紀行』(その9最後) さだまさし中国写真集 1983年発行

司馬遼太郎の「中国・江南の旅」では、蘇州、杭州、紹興、寧波を文明史的に辿ってきた

さだまさしの本書は、今の生の人々の姿を窺い知ることができた

北にある黄河より長江の方が話題が多いようにみえる

西域に興味がある

☆☆☆☆

「蜀の桟道」 「九寨溝」 「楽山の大仏」 「蛾眉山」

蜀の桟道:
四川省と峡西省を結ぶ。凄まじく、垂直に切り立った絶壁に、くり貫かれた穴に丸太棒を入れ、箸を渡して、道を作った。それは知恵というより、勇気だ。

かつて、あの三国志の時代に、諸葛孔明が四輪車でこの道を越えたのだ。あるいは蜀の軍勢が敗走し退却する際に、敵の追撃路を断つために、この桟道に火を放ったりしたのだ。

この中国の旅の中の、僕にとっての、最大の精神の難所、心の難所だった。

九寨溝:
標高2600メートルの九寨溝は、少数チベット民族と漢民族が半々ずつ住む地だ。人々は今でも民族衣装を着たまま日常生活を送る。

楽山の大仏:
高さ71メートル、頭の直径10メートル、紀元713年から90年という歳月を費やして完成させた

蛾眉山:
標高3099メートルの山頂についに到達した。雲海、日の出、仏光、この3大神秘をこの目で確かめた。遠くに7000メートル級の大雪山山脈が見える。

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ABOUT ME
冨田鋼一郎
冨田鋼一郎
文芸・文化・教育研究家
日本の金融機関勤務後、10年間「学ぶこと、働くこと、生きること」についての講義で大学の教壇に立つ。

各地で「社会と自分」に関するテーマやライフワークの「夏目漱石」「俳諧」「渡辺崋山」などの講演活動を行う。

著書
『偉大なる美しい誤解 漱石に学ぶ生き方のヒント』(郁朋社2018)
『蕪村と崋山 小春に遊ぶ蝶たち』(郁朋社2019)
『四明から蕪村へ』(郁朋社2021)
『論考】蕪村・月居 師弟合作「紫陽花図」について』(Kindle)
『花影東に〜蕪村絵画「渡月橋図」の謎に迫る』(Kindle)
『真の大丈夫 私にとっての漱石さん』(Kindle)
『渡辺崋山 淡彩紀行『目黒詣』』(Kindle)
『夢ハ何々(なぞなぞ)』(Kindle)
『新説 「蕪」とはなにか』(Kindle)
『漱石さんの見る21世紀』(Kindle)
『徹底鑑賞『吾輩は猫である』』(Kindle)
『漱石さんにみる良い師、良い友とは』(Kindle)
『漱石さん詞華集(アンソロジー)』(Kindle)
『曳馬野(ひくまの)の萩』(Kindle)
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