第76回『この言葉!生き方を考える50話』森本哲郎
冨田鋼一郎
有秋小春
[人間観 心の天井が高い 鷹揚・おおらかさ]
話がちょっとしち面倒臭くなったようですが、これが、僕が中国の人たちについて感じた最も大きな感想であり、また、僕の発見だったのです。
中国の人たちは、やはり心の天井が高そうな気がします。鷹揚なのです。僕はそのおおらかさに完全に魅せられました。
中国の人たちはこれからどんどん変わっていくだろう、文明が発展し変化していくごとに、その中の人たちも変わっていくだろうそう思います。
中国の人たちは素晴らしいと、いかにも中国第一と肩入れしてるふうな僕の書き方に、反発する方も、読者の中にはいるかもしれません。
けれど、中国も激変の時代の中にあるのだし、その中で人たちも変化していく。その変化のあとにはその時なりに、彼らの文化が、きっと出来上がっている、確実なゆるぎないものを作り上げている。
僕には、そんなふうに思えてならないのです。やっぱり肩入れしているのでしょうね。
おそらく日本のようにはならないのではないでしょうか。もっと違う何かをきっと見つけ出し、作り出していると思います。
中国人と日本人の比較論みたいになってしまいましたが、僕の人間観というものが、このたびでかなり変化を迫られたのは、事実です。